Connections テクノアルファ Webマガジン

Oct. 2013 Vol.3

Section06 コラム

会長 松村の株式上場奮闘紀

株式上場奮闘記

1989年12月に当社を創業してから12年ぐらい経過し、業績も売上高で10億円を超えてきたころのことです。
野村證券株式会社の本社企業情報部の担当者が来社され、今後の会社運営や成長分野の一般的なお話をしているとき、「将来売り上げがこのまま増加していった先には株式上場も可能ですよ。」との話があり、初めて自分の将来の大きな「夢」を現実のものにしてみたいという希望が芽生えました。


会長 松村

その頃は社員の人数も15名程度となり、即戦力にふさわしい人材を確保する意味から中途採用で優秀な人材を集めるべく、募集広告に「Type」等の媒体を利用しておりました。 証券会社の将来の上場予備軍を見つける担当者達は、人材募集広告の雑誌などから潜在的な成長企業をチェックしていることもそのとき分かりました。
現実的な夢が出来た以上、早速夢の実現のために日付を入れました。5年後の2006年に株式上場するということです。


大阪証券取引所

それからは、夢の日付を目標に売上と利益目標に向かって取り扱い製品の発掘や、既存の取引先との関係強化ならびに大事な人材確保を並行的に進め、当社を利益の出る筋肉質な体質の組織体に変えていきました。
取引銀行のみずほ銀行からの支援するとの一言から、みずほインベスターズ証券株式会社(現みずほ証券株式会社)を幹事会社として、みずほキャピタル株式会社、みずほ信託株式会社のみずほグループあげての協調体制を築き、準備の第一歩を踏み出しました。 証券会社の指導のもと、社内の諸規程の整備、就業規則の見直し、労働基準法等の法令に準拠した働く環境の整備等、最初から手をつけることの多さに驚きました。なぜそんなことが必要なんだというような疑問や憤慨が入り混じった複雑な心境でした。

大阪証券取引所ヘラクレス市場

一番苦労したのは、利益計画の立て方とその進捗管理、そして普段仕事をしていて余り感じていなかった受注、発注、仕入、販売、在庫管理のそれぞれのプロセスにおける内部統制です。 私の過去の経験から、利益計画はほぼ私の頭の中に入っており、おおむね実績は大きくずれていなかったので、自信を持っていましたが、証券会社のIPO担当者からは社長の頭の中でいくら精度の高い計画が入っていても、どのような裏づけがあってその予算が積みあがって出来たかを証明しなくてはならないと言われました。 これには正直まいりました。1年先の計画予算が裏づけなどあれば誰も苦労しないと喧嘩腰で抗弁しましたが、受け入れてもらえませんでした。 当社は、輸入商社なので為替管理上、先物予約をドル対円でいかにメリットがある為替レートで予約するかで利益計画が大きく変動します。 2、3年の長期予約が可能であれば、安定した為替レートで仕入コストが策定できるのですが、この点に関して、監査法人と議論をしましたが、1年以内の先物予約しか認められませんでした。


2007年10月株式上場

当初の株式上場の夢の日付、2006年が迫ってきた前年の2005年10月頃は業績の見通しが前年比横ばい状態だったので、証券会社からは1年上場申請を延期してはどうかと打診されました。 これには、私は大いに憤慨し、証券会社のお偉方の面々を前にして会議室のテーブルをたたき、絶対延期は受け入れられないと延々と自説を唱えました。 それは、1年延期すると当社の上場に関わる関係者そして自分もモチベーションが維持できなくなると心配したからです。
結局、他の証券会社への乗り換えも考え検討しましたが、やむなく1年延期をのみました。


初値24万円

それからは、最後の詰めを日々形にしていくプロセスを関係者一同で取り組みました。 上場を目前にした夏場に私は家族と九州旅行に出かけましたが、行く先々のホテルまで会社から連絡がきて、落ち着いた旅を続けられませんでしたし、さらに上場1ヶ月前の8月末に熱海のプールに家族で出かけていたときはプール場まで携帯電話で証券会社から追いかけられました。


関係者の苦労の甲斐あって2007年10月に大阪証券取引所ヘラクレス市場(現東京証券取引所JASDAQ)に上場することができ、公募価格12万円に対して初値24万円、そして連日ストップ高4日連続で最高値は65万円まで買われました。 当時の日経新聞には記事として大きく取り上げられました。

松村勝正 記

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