Connections テクノアルファ Webマガジン

Sep. 2013 Vol.1

Section01 業界ニュース

アルミ線ワイヤボンディング技術
第1回 将来的なパワーデバイス向け接合技術の方向性

アルミ線ワイヤボンディング技術

第1回業界ニュースでは、アルミワイヤボンディング技術を中心に、将来的なパワーデバイス向け接合技術の方向性について取り上げます。
省エネや地球環境保護が叫ばれる近年、パワーエレクトロニクスへの期待が高まっています。 エアコンや冷蔵庫などの家電製品のインバーター制御や、高効率な走行性能を実現するハイブリット車には、必ず電力の変換・制御の中心的な役割を果たすIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を中心とするパワー半導体が使用され、その組立工程の中で、IGBTチップとの接続の部分において、アルミ線ワイヤボンディング技術が多用されています。
しかしながら、第一世代のIGBTデバイスがリリースされてから、すでに20年以上経過し、市場からの更に高度な耐圧・大電力容量を求められ、その中で次世代のパワーデバイスとして、SiC(Silicaon Carbide)などのワイドバンドギャップデバイスが注目を集めています。 ただ、SiCデバイスは、動作温度が約200℃~300℃であり、175℃あたりで動作可能と言われるSiデバイスと比べ、高温に耐えられる製品設計が求められています。
将来を見据えSiCデバイスを用いたデバイス組立の中で、高温に耐えられる高耐熱化技術の開発が急務ですが、アルミワイヤボンディングに関しては、アルミ自体の融点が660℃であることから、SiCデバイスの300℃付近の動作御温度にも耐えられると思われます。 しかし、アルミワイヤとデバイスチップとの接触面積が小さく、ワイヤの熱抵抗も低い為、ワイヤの熱伝導による放熱効果は期待できません。 また、チップのスイッチング動作によってアルミワイヤの接合部が、アルミワイヤの結晶粒子の粗大化と、チップ電極の熱劣化によって破壊される現象が確認されています。 そこでアルミワイヤに代わる技術として注目されているのが、銅ワイヤ/銅リボンの接続技術です。 ワイヤ材料に銅を使用する事により電気抵抗と熱抵抗を同時に低減する事ができます。しかし、銅材料は硬く塑性変形しにくく、チップへのダメージが懸念されています。

新型ワイヤボンダ パワーフュージョン

キューリック&ソファー社(オーソダイン)では銅線ボンディング装置自体の開発はすでに進んでおり、ボンディング自体は可能です。 しかしながら、すでに市場で量産化が進んでいる金線の代替えとして開発された銅ボールボンダーのように、装置からのアプローチだけではなく、銅ワイヤ材料の改良、チップの改良を含め、総合的に開発を進めていく必要があり、今後市場から更な要求が高まるにつれ、急速に技術革新が進むと思われます。
その技術の進歩に合わせ、キューリック&ソファー社(オーソダイン)では2013年3月にリードフレーム製品向けに対応した新型装置「パワーフュージョン」をリリースしました。 現在主流のアルミワイヤボンディングに対応し、最新のダイレクトドライブモーション、高機能画像認識システムを採用する事により、業界トップの生産性と信頼性を実現しています。 また、前述したように、将来的な接合材料にも対応できるように、リボンワイヤ、銅ワイヤにも簡単にコンバージョン可能となっており、将来を見据えた高性能な装置となっています。


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