Connections テクノアルファ Webマガジン

Jan. 2014 Vol.8

Section01 業界ニュース

装置メーカーから見たパワーデバイス市場未来予想図 Ⅲ
~自然エネルギーの動向から探る~

太陽光発電

今回は若干マニアックな製品、例えば太陽光・風力発電などの自然エネルギーを使用した製品の動向を考えてみたいと思います。
ところで、なぜ太陽光発電や風力発電にパワーデバイスが必要になってくるのでしょうか? 当然ご存知の方も多いと思いますが、発電システムの中には、パワーコンディショナー(パワコン)が搭載されています。 これによって発電された電気を家庭などの環境で使用できるように変換することが可能となります。 いわゆる一種のインバータといわれるものです。 太陽光発電では、ソーラーパネルから流れる電気は通常「直流」であり、私たちが通常使う「交流」に変換することで、問題なく使用できるようになります。 そのため、パワーデバイスは自然エネルギーを利用する上で必要不可欠なものといえるでしょう。

波力発電

皆様もご存じの通り、東日本大震災以降、日本各地の原子力発電所の稼働が停止し、それに代わる自然エネルギーを利用した発電方法が急速に注目されるようになりました。私もスノーボードやサーフィンに行くとき、農地を利用した太陽光パネルや、海辺に風車などによる発電設備を以前より多く見かけるようになった気がします。 しかし、自然エネルギーを利用した発電方式には太陽光発電や風力発電以外にも面白い方式があります。 今回は面白い方式をいくつか紹介したいと思います。
一つは波力発電です。 当然この方式は海を必要とします。 ご存じの通り、日本は国土のすべてを海に囲まれている世界でも有数の海洋国です。 土地の広さだけでみると日本は世界で61番目の国ですが、排他的経済水域と呼ばれる経済的な主権が及ぶ範囲を含むと、世界第4位になります。 まさに世界有数の海洋大国です。波力は風力と比べて状況が予測しやすく、発電量の見通しがつけやすいといわれています。 確かに私がサーフィンをしていても波の状況をおおよそ予想でき、サーフィンするポイントを変更したり、その日は海に行かなかったりと、臨機応変に対応できます。 そのため、波力は日本において、恵まれた自然エネルギーの一つなのです。 しかし、実際のところ、国内の波力発電開発はあまり進んでいないのが現実です。 それは、波を利用した発電システムの海上工事に伴う建設費用が高額であることからだといわれています。 また、日本では、海洋エネルギーが政府の定める新エネルギーに位置づけられていないため、公的な支援が得られないことも更なる理由です。 しかし、近年技術的な進歩もあり、発電効率が上がり、コスト的にも改善が見込まれれば、身近な発電方式の一つになるのではないでしょうか。

地熱

さらにもうひとつ、日本国内には私たちが忘れている豊富な資源があります。 それは地熱です。日本は地震が多く火山活動が活発な国といわれていますが、裏を返せば、日本は小さい国土ながら地熱資源では世界有数の資源国なのです。 地熱資源量が最も多いのが米国の3,000万kW、次いでインドネシアの2,779万kW、これに次いで日本は世界第3位とわれています。 このように私たちが気づいていない資源が日本国内には眠っているのです。 これまで、日本には資源がないといわれてきましたが、アメリカのシェールガス革命のように、以前は見向きもされなかった自然エネルギーが技術の進歩により注目を浴びることで、近い将来、資源大国日本になるのも可能ではないでしょうか。

風力発電

ところで、これまでは主力の発電方式からは離れてお話ししてきましたが、現在技術が確立している太陽光発電と風力発電用のパワーコンディショナーの市場について少し考えたいと思います。
太陽光発電用のパワーコンディショナー出荷台数は2013年、住宅用や産業用に国内で約80万個、世界で230万個となっています。 このまま拡大が進めば、2020年には国内で150万個、世界で600万個程度に拡大すると予想されます。 また風力発電用では2013年の出荷台数が3万個程度で、2020年頃には5万個程度になるのでは?との予想があります。 風力発電に関しては、発電容量が太陽電池より大きく、運転用燃料が不要で持続的に利用できる点がメリットですが、市場の環境整備が進んでいない面が課題として指摘されていますので、今後、国を含めた取り組みに期待したいと思います。
自然エネルギー分野にもパワーデバイスは多く利用されていますので、今後大きく市場が伸びることは間違いなく、デバイス自体の性能向上をめざし、私たち装置メーカーも日々努力していきたいと思います。


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