Connections テクノアルファ Webマガジン

Aug. 2014 Vol.13

Section03 海外レポート

ドイツ地元の夏祭り ~Schützenfest に今年も参加~
射撃祭 in Germany

ドイツ地元の夏祭り

筆者はドイツ在住が30年以上になり、地元の行事にも色々参加していますが、今回ここドイツ北西部名物の夏祭りの一つであるSchützenfestを紹介します。 Schützenfestというのは文字通り訳すと、「射撃手のお祭り」で、中世に町や村が外敵に襲われた際、住民の男性が銃を手に取り、町や村を防衛したことに由来しています。 したがって、男女平等が徹底されているドイツには珍しく、参加者は男性だけです。 この祭では、参加者がユニフォームを着て行進するパレードのほかに、いろいろな催し物が行われます。 バンド演奏をする仮設の大テントや、そのテントの周りにはKirmes(キルメス)という移動遊園地もあります。


行進する筆者
行進する筆者

今回紹介するのは、私の住む町Kaarst(日本人が多く住んでいるデュッセルドルフ市の郊外です。)のHolzbüttgen地区のSchützenfestです。 この地区の人口は約6,000人で、射撃祭への正式参加者は約800人、大人の男性人口の約1/4がこの行事にアクティブに参加します。 参加者の職業も弁護士からパン屋の親父まで、まさに多種多様、また人口も少ないのでお互いに顔見知りがほとんどです。


王様夫妻とサポーター
テント内のステージに立つ
”王様”夫妻(中央)とサポーター

この参加者は皆、ある隊(Zug)のメンバーで、隊はそれぞれ更にJäger(猟兵)、Grenadier(歩兵)、Sappeur(工兵)、Artillerie(砲兵)等の上部連隊(Regiment)に属しています。 この点は、昔から組織を重んじるゲルマン民族気質を今も如実に表しているようです。 この射撃祭のトップが王様(König)で、前年の射撃祭の最終日に希望者の中で、鳥の形をした木製の的を誰よりも早く撃ち落とした人が翌年の王様になれます。 王様になるとパレートを謁見したり、勲章を与えたり、皆から祝福され敬われますが、その一方、私費で少なくとも50万円程度拠出する必要があり、ある程度裕福でないとなれないようです。


射撃際

射撃祭が基本的にカトリック教徒(最近ではプロテスタント教徒の他、外国人も容認されるようになりました。)を対象としているので、このトップの王様の人選だけは厳しいものがあります。 実際、今年、ある村の射撃祭でイスラム教徒のトルコ人が的を落とし一旦は王様に選ばれたものの、その後、全国組織であるドイツ歴史的射撃同胞連合からクレームが入り、このトルコ人の王様はタイトルを返上、この村は再度、的落としを開催し、新しく王様を選ばねばならなくなったほどです。 また、私が住む町でも数年前にあるカトリック教徒が見事、的を撃ち落としたものの、その後のチェックで正式に離婚しておらず別居の状態だったことが判明。カトリックの厳しい戒律に基き、同じく王様のタイトルを返上しなかればならなかった経緯もあります。 この点、ドイツでは思わぬ所で宗教の戒律が今でも浸透している事を改めて感じます。


基本的に外国人でもこの射撃祭にどこかの隊のメンバーになって正式に参加する事は可能で、また同じく的落としコンクールの上、隊レベル、連帯レベルでの王様になることも可能です。 私も数年前、所属する隊の王様になったことがあります。しかし、射撃祭全体のトップである王様となるとやはり宗教の戒律に縛られるようです。 ドイツに住む外国人にとってこの射撃祭の正式メンバーになることは地元への最高レベルの融合と見られており、比較的人種差別が少ないドイツだからこそ可能だと思いますが、上記の通り宗教的なけじめだけはつけるようです。 射撃祭は春から始まり遅い所はで9月中旬に行われます。 その後、新ワインが出回る黄金の10月"Goldener Oktober"も終わるとドイツは寒さも厳しくなり、一気にクリスマスシーズンに向かっていきます。

どこかの隊のメンバーになって参加

射撃祭が終わるとクリスマスシーズンに

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