Connections テクノアルファ Webマガジン

Vol.22 - September 2017 ② 海外出張レポート

『世界に誇るワイヤーボンダーとフィリピンの避暑地タガイタイ』

今回は、当社で取り扱っているワイヤーボンダーの搬入および立ち上げ作業のため、フィリピンへ出張に行ってきました。
アルミウェッジワイヤーボンダーは、MOS、IGBT、SiCといった半導体素子等の集積回路と外部端子電極を超音波振動エネルギーで接合する技術を用いた装置です。 一般的には金線ボールボンダーがメジャーですが、アルミ線は接合時に熱を必要とせず、また最大対応ワイヤー径が大きいことから、主に大電流が必要とされる車載モジュール品等自動車や重工業向け等に使用されています。 特に自動車では、HV、EV化が進んでおり、電子制御に頼るボリュームが増えていることから、半導体製造装置の需要は高まりつつあります。 更に、通常のアルミワイヤーの他にも、リボンワイヤー、銅ワイヤーも実装可能なことから、アルミウェッジワイヤーボンダーの用途は様々な分野に広がっています。

この装置のメーカーはK&S(キューリックアンドソファ)社です。 元々は、金線ボールボンダーをメインに事業展開をしておりましたが、数年前にアルミウェッジボンダー専業であったオーソダインエレクトロニクス社を吸収統合し、現在では金線ボールボンダーとアルミウェッジボンダーのどちらにおいても、世界シェアトップの座を維持している企業です。 VLSI Researchによる顧客満足度調査では、半導体製造装置【後工程】の分野で2位以上に6年連続ランクインしており、納入実績、信頼性、技術力という点でお客様から非常に高い評価を受けております。 最新モデルであるASTERIONPower Fusionは生産性が他社製品に比べ約30~40%と高く、深打ちボンディングや寸法の大きなデバイスにも高速ボンディングが可能で、生産性向上に大きく貢献しています。

ASTERION
ASTERION

雨期
Power Fusion

さて、滞在期間は一週間余りでしたが週末を挟んでおり、作業も予定通りに進みましたので日曜日にお休みをいただき、同行した同僚と日帰りツアーに参加しました。 フィリピン国内でも避暑地として人気の高い、タガイタイという小さな町にやってきました。
ここは標高700mに位置し、展望台からは世界最小活火山のタール火山、その周りにはカルデラ湖であるタール湖を見下ろせます。 展望台の近くでは、バナナ、マンゴー、ドリアン等の屋台が並んでおり、安くて美味しそうでした。
しかし時期は雨期で、台風も発生していたので残念でした。今度は晴れの日に再訪したいですね。

タガイタイ

雨期

アラミドコーヒー

その後、ツアーガイドさんの勧めで街中のあるお店に入りました。
一見、地方に見られる小さな雑貨屋でしたが、店内にはネズミのような動物の画像のラベルが貼り付けられたコーヒー豆が陳列されていました。 ガイドさんの説明では、これはアラミドコーヒーといい、ジャコウネコが好物である熟したコーヒー豆を食べ、消化されずに糞として出てきたコーヒー豆のことで、その猫の腸内で酵素/発酵が促される働きがあり、結果として香りがより芳醇となるようです。
何ともあまり気分的にいいものではありませんが、希少性が高いことから、高価で取引きされているそうです。 物珍しさもあり購入し、社長にお土産として渡しましたので、後日ご本人から感想を聞きたいところです。

昼に近くのローカルレストランで食事をしている最中に、親子で組んでいるバンドがやってきて演奏を始めました。 日本でいう『流し』な感じでしょうか。緩くほのぼのした感じでした。
午後はタガイタイを離れて、フィリピン国内では身近な足である乗合いタクシーのジプニーの生産工場見学に行ってきました。 エンジンは、いすゞ製の中古品を日本から輸入し、本体と組みつけているようです。 色々な仕様があり、中には特注のヘネシー仕様のものもありました。

フィリピンの流し?

へネシー仕様のジプニー

以上ですが、またこの国を訪れる日を楽しみにしております。

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