PVDF系強誘電性材料 製品のご案内

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PVDF系強誘電性材料 製品

Piezotech®にはセンサ用途に向いたコポリマー系材料「FCシリーズ」とアクチュエータ用材料「RTシリーズ」があります。PVDF系材料は樹脂であり、樹脂ゆえにいくつかの下記のような特長があります。同製品の販売形態は、パウダー、インク、フィルムにて販売しております。詳細は下記製品の販売形態を参考にしてください。

  • 柔らかく壊れにくい(セラミックより取り扱いが容易)
  • Printed Electronicsに適用が容易(延伸が不要なため、印刷でデバイスが製造できる)
  • 加工方法が多い(印刷以外にも溶液キャストや熱溶融成形が可能→フィルムでの提供が可能)

PVDF系強誘電性材料 製品
図1 PVDFホモポリマー、PVDFコポリマー(FCシリーズ)、PVDFターポリマー(RTシリーズ)の分子構造

コポリマー系 圧電・強誘電性材料
コポリマー系 圧電・強誘電性材料

Piezotech FC

Piezotech® FC

圧電性、焦電性を有し、センサなどに使用できる樹脂材料です。

ターポリマー系 アクチュエータ材料
ターポリマー系 アクチュエータ材料

Piezotech RT

Piezotech® RT

電圧を印加することで大きな変形を生ずる樹脂材料です。また樹脂としては極めて大きな誘電率を持っています。

製品販売形態

Piezotech® Powder/パウダー

重合が終わったPiezotech®は白色の顆粒状粉末です。Piezotech®は通常、この粉末状態で販売されます。この粉末を有機溶媒に溶解してインク化し、印刷、溶液キャスト等に使用します。粉末の状態から熱加工により賦形することも可能です。
下記スペック表に記載されているFC20,25,30,45及びRT-TS,RT-FS50gから販売しております

表1 Piezotech パウダー スペック表
項目 FC20 FC25 FC30 FC45 RT-TS RT-FS 方法
含有量(%) TrFE
20%
TrFE
25%
TrFE
30%
TrFE
45%
CTFE
非表示
CFE 
非表示
1H&19F NMR
融点(℃) 150 150 151 158 122 127 Second heating by DSC
ASTM D3418
キュリー温度(℃) 136 115 100 60 - -
分子量(Kg.mol-1 450 500 SEC in DMSO PMMA eq
MFI(流動性) 1 - 6 1 - 6 ASTM D1238 230℃under 10kg
比誘電率εr 9 - 12 10 - 14 40 55 Capacity measurement at 1KHz
飽和分極(mC/m2 - - - - 55 60
残留分極(mC/m2 80 70 65 45 - - At 150V/um
抗電解(mC/m2 45 50 50 55 - -
d33(pC/N) -24 - -30 -18 - -22 - - Piezotest PM300 1N,
110Hz
P3(μC/m2/K) -30 -50 - - Literature
貯蔵弾性率E'(Gpa) 0.8 - 2.8 0.2 - 0.4 ASTM D638
透過率(%) >96 >99 ASTM D1003
  • 上記スペックは代表値であり、保証値ではありません。
  • ※同材料を塗工・印刷するには溶液作成、インク化が必要です。
Piezotech® INK/インク

Piezotech®はプリンテッド・エレクトロニクス・デバイスの作成(印刷)用にインクでの販売も行っております。印刷方式ごとに適した溶剤種と溶液粘度の製品が準備されています。製膜プロセスにより、インク特性が異なりますので、下記をご参考にしてください。
また、販売可能なインクはFC20及びRT-TSのみで、異なるグレードごとに100gから販売しております

表2 FC20及びRT-TSインク スペック表
グレード プロセス 粘度
(mPa-s)
厚膜
(μm)
乾燥含量
(wt%)
沸点
(℃)
Ink L スピンコーティング
スロットダイコーティング
250±10% 0.1-2 7 128-132
Ink H スピンコーティング
ソルベントキャスティング
2300±10% スピンコート:5-20
ソルベンキャスト:2-80
20 78-82
Ink P スクリーン印刷 23000±10% 1-20 17.5 213-217
表3 FC20及びRT-TSインク基本特性表
タイプ FC20 RT-TS
融点 148-152 115-130
アニール温度(℃) 135-140 105-120
キュリー温度(℃) 130-140 -

Piezotech®パウダーが可溶な下記のような有機溶媒に適量のパウダーを溶解し、インクを作成する事も出来ます。インクの製造につてはこちらの技術資料をご参照下さい。

表4 Piezotech材料の溶媒リスト
メチルエチルケトン
(2-ブタノン)
沸点:79.5℃
メチルエチルケトン
Nメチル2ピロリドン
(1-メチル-2ピロリドン)
沸点:202℃
Nメチル2ピロリドン
ジメチルアセトアミド
沸点:165℃
ジメチルアセトアミド
N,Nジメチルホルムアミド
(N,Nジメチルメタナミド)
沸点:153℃
N,Nジメチルホルムアミド
リン酸トリエチル
(トリエチルホスフェート)
沸点:215℃
リン酸トリエチル
シクロペンタノン
(シクロペンタン-1-オン)
沸点:130℃
シクロペンタノン
Piezotech® Film/フィルム

フィルムに関しては、FC20,30及びRT-TSのみの販売です。各グレードにてサイズ120×120㎜、厚み2タイプ(10,20μm)のご提供が可能です。

  • FCは分極処理あり/なし、分極後に電極(Cr/Au)コーティングあり/なしを選択できます。
  • RTはアニール処理のみ、アニール処理後に電極(Cr/Au)コーティングあり/なしを選択できます。
表5 Piezotechフィルム スペック表
  FC series RT series
パウダーグレード FC20、30 TS
フィルムサイズ 120mmx120mm 120mmx120mm
厚さ 10、20μm 10、20μm
分極処理 ・あり(Poled)
・なし(Non-poling)
不要
電極 ・あり(Au/Cr)
・なし
・あり(Au/Cr)
・なし

フィルム、デバイスの試作・量産化

自社でPiezotech材料であるパウダーからインク、フィルム化し、デバイス化することは経験値やリソースが必要となります。その時間を短縮されたい、外部と連携されたいなどの際には、当社パートナー企業様がそのような要望にお応えすることも可能です。ぜひとも、Piezotech材料を用いた試作や量産化を考えられている場合は下記企業様へご相談ください。

東京特殊印刷工業株式会社
東京特殊印刷工業株式会社は、1956年に創業以来、特殊印刷および関連加工技術の開発と品質向上に鋭意尽くしてまいりました。近年は、プリンテッド・エレクトロニクス関連に注力し、スクリーン印刷方式で、静電容量式タッチスイッチ、非接触センサ、感圧センサなどを日本国内で開発し、生産は、国内・国外にて可能となっております。
PVDF系強誘電性材料については、弊社スクリーン印刷機で印刷し、お客様の要求仕様に合わせたフィルムサイズ、厚みや電極パターニングも含め、ご相談の上、ご対応内容を検討させていただきます。
東京特殊印刷工業株式会社

東京特殊印刷工業様のサイトはこちら

連絡先:

〒252-0331 神奈川県相模原市南区大野台2-12-6
東京特殊印刷工業株式会社 東京営業所
TEL:042-751-0530 FAX:042-751-8780
Email:info@tdicorp.co.jp

設備・サンプル例:
感圧センサ
感圧センサ
静電容量センサ
静電容量センサ

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